Tuesday, October 16, 2007

映画日記:俺たちに明日は無い

現代は「ボニー&クライド」

銀行強盗をやりながら逃避行をする二人+その仲間たち。

最後には銀行強盗から足をあらって全うな生き方を志向するものの、
過去は清算できず。

結局は、警官隊に待ち伏せをされて機関銃で惨殺される、
という救いの無いストーリー。

わくわくもしないしはらはらもしない。ただ、ずるずると「贅沢はしたいけど
学歴もないし働く気もない、なんとなくこの田舎町がいやだ」ということ
から強盗を繰り返しているうちに、逃げるために次々に人を殺さざるを
得ない状況に陥っていく様が描かれるところがやりきれない。

本人たちは、気のいい連中で、強盗はするものの人を傷つけるつもりは
まったくない。だから、逃げるために衝動的に犯した殺人を、ものすごく
後悔したりする。

映画の途中、田舎に残してきた母親の家に逃げ込むシーンがある。

そこで「一段落したらみんなで一緒に暮らそう」というボニーに対して、
母親が無表情に「人を殺したんでしょう。もうアンタラには落ち着ける
ところなんてないよ。一生逃げるしかないんだよ。さようなら」と告げて、
去っていくシーンが非常に印象的。

この時代、明日に向かって撃てとか卒業とか真夜中のカウボーイとか、
見終わると救いの無い絶望感にさいなまれる映画がたくさんヒットした
けど、これって時代の申し子なのかしら?

明日に向かって撃てとかこの映画は、

:調子いいことをやって調子よく生きている
:この先もどんどんそれをやっていこう

と思っているうちに引き返せない袋小路に入っていることに気づいた、
という展開の映画であるが、そういう警告を世の中に出したかったのか??

よくわからん。

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