Wednesday, August 22, 2007

読書日記:リクルートのDNA 江副浩正

8/23 リクルートのDNA 江副浩正



■易径の言葉に「窮すれば変じ、変ずれば通じ、通ずれば久し」という言葉がある

■リクルートのDNAに「失敗に寛容な会社」というのがある
- 事業撤退のときは盛大にパーティを行い、担当者をねぎらう

■健全な赤字事業を持つことを良しとしなければいけない
- 事業は永遠ではない・・・今好調の事業もいずれ衰退する
- そのときのために次の成長の芽を常に持っていなくてはならない

■人と会うときは出来る限り一人がいい
- 松下幸之助はリクルートのインタビューに一人で出てきて、インタビューチームが5人なのをみて「オタクはえらい儲かってるね」と揶揄された

■適材適所の見極めが経営の真髄である
- 人には得手不得手がある・・・誰に、どの仕事を、どこまで要望するかが大事やなあ(by松下幸之助)

■学歴は商売にはジャマ
- 事業アイデアを大学教授に話したら「うまくいかない」といわれ、社内の高卒の研究員に話したら「おもろいからやりましょ」となり、結局うまく行った(by井植歳男)

■商売に公私混同はだめ
- 自分のスキー場でも金はちゃんと払う
- 労使交渉でもめていた際、社員食堂できちんとお金を払っているところを見た労働組合から自主的に解散したいという話しを受けた(盛岡グランドホテルの再建時のエピソード)
- 不動産をやっていると金で誘惑してくるのが沢山出てくる・・・そういう話に乗るとやがて身を滅ぼす(三井不動産の江戸社長)

■ホンダのために働くのではなく自分のために働く人が欲しい(by本田宗一郎)

■大賀典夫はトライリンガルだった
- 英語とドイツ語に堪能

■先生・師と呼べる人を持ちなさい
- 大賀さん、盛田さんにとってはカラヤンが先生だった
- 自分にとってはデザイナーの亀倉雄策氏が先生だった

■現場に出て判断しろ
- セブンイレブンの鈴木敏文はセブンイレブンの実験店舗で一年間働き、アメリカのノウハウをそのまま持ってくるのではセブンイレブンはうまく行かない、という判断をした→基本的にフランチャイジーだが直営店を運営して顧客ニーズをキチンと取り込んでいくことをやっていかないとダメ

■森ビルの成功要因は地権者との共同事業化にある
- 森ビルのナンバービルの殆どは地権者との共同事業である
- つまり、一人の地権者の反対があっても出来ないため、粘り強い交渉が必要になる
- アークヒルズ、六本木ヒルズ、表参道ヒルズも権利調整の交渉に20年近く要している
- 森ビルは権利調整の専門家集団としての能力を鍛え上げることで日本有数の

■就職情報誌のアイデアはアメリカから輸入した
- 新聞への就職広告への斡旋だけではダメだと考え、アメリカの就職情報誌を日本で出来ないかと考えた

■ことあるごとにモチベーションを高る仕組みを行う
- リクルートファームで社員でキャンプファイヤーし、夜通し語ることで連帯感を強める
- 目標を達成してハワイに行こうという企画で報われ感・盛り上がり感を醸成する
- 改善アイデアの全国コンテストを行い、出てきたアイデアを即時に経営に繁栄する

■就職情報の売上は全部書店に上げている
- 広告だけで儲かっているので本の売上は書店にあげても大丈夫
- そのおかげで取次ぎを使っていないのに置いてくれる店、それも店の一番いい棚に置いてくれる店が増えた

■事業の開始はボトムアップで、撤退はトップダウンで決めるべき
- 事業を始めた担当者は、事業がどんなに難しい局面になっても「もう少しでよくなる、まだ続けさせて欲しい」といい続ける
- 内心は難しいと思っていても、なかなか止めましょう、とは言い出せない
- 難しい局面が長く続きすぎると人材もモチベーションが低くなって輝きを失う
- そんなときはトップが撤退を決断し、苦しい思いを背負うべきである

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