Wednesday, August 15, 2007

読書日記:なぜ安くしても売れないのか? +同期との会食

電通時代の同期二人と会食。

一人は四半期に一度は必ず会ってご飯を食べるM君。INSEADとLSEで両方修士を出ている俊才。ずっとコンサルティングファームへ誘っているのだが未だに電通でプランナーを続けている。

もう一人は現在コロンビアのビジネススクールに行っているが夏休みで戻ってきていてマッキンゼーでサマーインターン中。

ドンゾコまで飲んでしまった・・・・


なぜ安くしても売れないのか?を読了。
いま担当している大手外食チェーンの建て直しプロジェクトに、非常に示唆があった。要するに中途半端なポジションだと負けるよ、という本。

ポイントは、

1:消費は二極化しており、中間層の企業は今後戦略転換を強いられる
=消費者が二極化しているのではなく、同じ消費者がハイエンドとローエンドの消費を行うようになってきている
=クラフトチーズの事例→stuck in the middle

2:なぜ安くしても売れないかというと、消費者はただ単に価格だけを購買意思決定の基準にしているわけではないからである
=消費者が購入の意思決定を行うためのポイントは価格+技術+性能+刺激+顧客接点の質+感情面である
=こういったポイントを実際に知るためには消費の現場まで赴いて声を聞かないとダメダ

3:倹約も度を越すと快感になる
=つまり主婦の場合は倹約の快感と家族への投資の快感が消費のドライバーになる・・・均衡点でないところがミソ

4:消費はアンバランスで不整合である
=例えば住宅ローンでキュウキュウしている家の主人がポーカーやゴルフにポーンとお金を出す
=外食もミネラルウォーターも敬遠するサラリーマンが高級ブランドの財布をポーンと買う

5:勝つためには「ワンランク上」か「ワンランク下」を志向する必要がある
=ワンランク下で勝つためには、中途半端でない低価格で基本機能を満たしながら、同時に信頼性が求められる
=ワンランク上で勝つには消費者に満足度を与えるプレミアムが必要だが、非常に難しい
=どちらにしても中途半端はダメ・・・価格をちょっといじるだけでなく、VC全体に変革が必要。そのためには勇気がもって断行することが求められる

6:その両方を嗜好して成功している企業もいくつかある
=マリオットはブルガリホテルとマリオットを両立
=リグリー
=トヨタ

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